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お客様にとっての価値とは何か知っていますか?

先日、「解像度を上げる」という本を読んでいたのですが、そこに価値の本質についての記述がありました。
価値とは、ある大きさの課題があった場合に、そのうちのどれくらいの大きさを解決策が満たすかできまる、ということです。
例えば、100の大きさの課題があった時に、その解決策で80の解決ができるのであれば、価値は80ということになります。
つまり、課題の大きさが大きい方が価値を提供できるということです。
ただ、注意点として、本書に書かれていたのが、

”「合理的なコストで、現在解決しうる課題である」という条件と、1つ目の「大きな課題である」という条件を満たすことはとても難しいと言えます。”
馬田隆明. 解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法 (p.140). 英治出版株式会社.

そのため、

”大きな課題を特定したら、解決可能な小さな課題に分解して、その中で最も大きな影響をもたらす課題に取り組みましょう。”
馬田隆明. 解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法 (p.140). 英治出版株式会社.

ということであり、大きな課題は分解しないといけません。
なぜなら、大きな課題は大きな解決策でないと解決できず、大きな解決策は、大きなコストがかかるため、現実的ではないからです。
そのため、課題を分解して小さくする必要があるということです。

これに関しては、営業や集客LP、採用ページに関しても同じことが言えると思います。
営業であれ、集客LPであれ、採用ページであれ、まず初めに行うことは、市場にはどんな悩みがあるのか?をリサーチすることだと思います。
しかし、それだけだと、非常に大きな悩みになりがちです。

例えば、美容に関するお悩みであれば、肌をキレイにしたい。というものなどです。
肌をキレイにしたい。というお悩みは非常に大きな課題なため、それを満たそうとすると、不可能に近くなります。
そのため、肌をキレイにしたい。とは具体的にどのようなことなのか?をしっかりリサーチして解像度を上げていき、かつその中でもお客様が強い痛みを感じている課題や、緊急性の高い課題は何なのか?をしっかり見つけていく必要があります。

営業であれば、目の前にいるお客様にヒアリングが可能ですし、集客LPであれば、顧客インタビューなどを実施してリサーチするのが一般的です。
その際には、具体的にはどんな状況なのか?何かニキビでもできているということなのか?ニキビができているなら、それはいつからなのか?どんなニキビなのか?
などを深掘りしていきます。

また、この際に原因もヒアリングしていきます。
なぜ、そのニキビができてしまったのか?どんな対策をしてきたのか?少しは成果があったが、上手くいかなかたった施策はあったか?
を聞いていきます。

その他にも、お客様がどうなったら気分が良い状況なのか、逆に、どうなったら気分が最悪なのか?をヒアリングしていきます。

実際の現場では、まだまだ聞くことがたくさんありますが、このような形でお客様の課題の解像度を上げていき、現実的に解決できる解決策を提案すると、お客様にとっての価値が最大化され、お客様からの「欲しい!」という気持ちを引き出すことが可能です。

また、ヒアリングやインタビューのコツとしては、「なぜ?」という視点を常に考え続けることが大切だと感じています。
そして、お客様の言葉にすぐに納得しないということです。
よくありがちなヒアリングでは、お客様より「ニキビが酷いのが悩みでして」と言われると、「そうですか、ニキビでお悩みなら、こちらの商品です」みたいにすぐに提案してしまうことです。
もちろん、単価が廉価な商品であれば販売できると思いますが、これが数万円以上になってくると厳しくなってきます。
しっかりと、「なぜ、ニキビを直したいのですか?」というところからヒアリングしていき、最終的にはニキビが治った後の世界をイメージしていただいて、気分が良い状態になっていただくことが大切です。
また、このヒアリングやインタビューをしていくときに、どこが落とし所か分からないという方もいます。
もちろん、ケースバイケースですが、一つの目安として、お客様より感情を伴うネガティブなエピソードとポジティブなエピソードをお話しいただけたときに、一度区切ります。

ヒアリングやインタビューの場合、まずはお悩みを深掘りしていきますので、ネガティブなエピソードに行き着くと思います。「本当に毎日、これに悩まされていて、イライラしているんです」というようなエピソードです。
ただ、それでヒアリングが終わってしまうとネガティブなことしか聞けませんので、ポジティブなエピソードも聞いていきます。
「ちなみに、その問題が解決されたらご気分どうですか?」「問題が解決したら、どこか旅行にいこうとかそういうことってあったりされるんですか?」など、問題が解決したら、どんなに良い世界があると思っていらっしゃるのか?をしっかりリサーチしていきます。

営業現場であれば、それをクロージングの際に確認できますし、集客LPであれば、その文言をそのまま入れ込むことができると思います。

お客様のお悩みの解像度を上げていく、これがヒアリングやリサーチにおいて非常に大切なことです。