MENU

商談中に正論を伝える時に気をつけるべき点

「お客様にはこちらの方が良いです」

と本心から伝えているにも関わらず、お客様から反論されて失注するという相談が多くあります。

営業員の方は、お客様のニーズをいろいろヒアリングされ、その上で、「それであれば絶対にこれが良い」と伝える訳ですが、

なぜかお客様がご納得されずに、反論をされてしまい、その反論に対して営業員の方も反論してしまい、どんどんお客様との関係性が悪くなるという負のスパイラルにハマってしまうパターンです。

このような場合に考えられる原因の一つとして、心理的リアクタンスというものが考えられます。

心理的リアクタンスとは、人が自由に選択できると思っていることがらに関して、制限や強制をしてしまうと、抵抗や反発の感情が生まれてしまうという心理的な現象のことです。

上記のパターンでは、お客様の選択に対して、営業員の方の考えを押し付けてしまうことで、お客様の選択の自由を制限してしまうため、お客様はそれに対して反発したくなり、反論してしまうという形です。

このような心理的リアクタンスをお客様に感じていただかずに、気持ち良く営業員の方の意見に納得していただくには、どのようにすれば良いでしょうか?

まず、事前の段階として、営業員の方がお客様のニーズをヒアリングした後に提案する際に、選択肢をいくつか用意してあげることです。

選択肢が一つしか提示されない場合、その提案がお客様にジャストフィットしていたとしても、お客様は選択の自由を奪われたと心理的に感じてしまい、心理的リアクタンスを起こしてしまいます。

 

次に、心理的リアクタンスが生じてしまった後、お客様からの反論があった場合も検討してみましょう。

お客様の反論が正しかった場合は、もちろんそれを受け入れて、再度提案の検討をする必要がありますが、もし、そうでなかった場合は、お客様の意見に納得してはいけません。

納得をするのではなく、共感をする形です。どんな意見にも、全方向から良い意見や悪い意見というものはありませんし、お客様がそのように反論されるお気持ちは十分に分かるはずです。

そのため、しっかりお客様の意見を受け入れ、反論いただけたことに謝意の気持ちをもって、共感することが大切です。

絶対にお客様のご意見を否定してはいけません。

しかし、営業員の方もその業界のプロであれば、お客様の意見を検討し、プロとしての意見を述べるべきです。

プロとしての意見であったり、論文や統計上の話であったり、自分以外の専門家の話であったりすれば、心理的リアクタンスは起こりにくくなります。

また、お客様の声として、実際にあった事例をお伝えすることも良いかもしれません。

いずれにせよ、お客様の問題を解決するには、単に論理的な議論をすれば良いという訳ではありません。

絶対にお客様の問題を解決したいという気持ちが強いことはもちろん大切ですし、

常に我々が持ち続けている価値観であり、お客様に結果を出していただく上では非常に重要なマインドセットです。

しかし、商談においては、その気持ちが強いほど、お客様からの信頼が失われてしまいやすいというのは皮肉な話です。

まずは、お客様にサービスを購入していただかないと、お客様の問題解決ができませんし、お客様の理想の未来へのサポートをすることができません。

我々も「結果を出す!」という気持ちが独りよがりにならないように、最大限のサービス提供をしていきます。